脳内小説具現館

一応、小説サイトです・・・もし読んでもらえたら・・・気に入った作品に・・・感想を・・・おねがいします!!

 2000-04-02 Sun  00:00   [短編]

どうもこんにちは
渡草 高士と申す者でございます
特に芸も無い、普通の高校生である俺ですが
それだけじゃぁ面白みも無いので
これから俺の不幸ライフを説明させて頂きます






























俺こと渡草高士は生まれ持っての不幸で散々な毎日を過ごしていたわけでございます
テスト前に毎日平日は
6!時間
休日は
13!時間
も勉強してたのに欠点を見事頂戴しましたのでごぜぇやす

そんなわけで絶望していると突然俺のベットに

ルキィクルッストミンケル

もといルキィと名乗る黒服悪魔少女が現れました
・・・こいつの言う話によると俺は日本不幸者ランキングベスト1位だそうだ


・・・おかしいよなぁ・・・?
俺は真面目にコツコツ勉強していて欠点なのに他のやつ等は俺の半分位の勉強量で全科目欠点じゃねぇんだぜ!?
おっかしいだろ!?
そりゃ俺だってね!?頭の出来の違いで勉強の努力量が変わるのは解かるよ!?
だけどな!!
いくらなんでも違いがありすぎるって!!!
平日は帰ってからは飯くって風呂入ったら全て勉強だぜ!?
好きな番組もドラマも録画して一ヶ月間やってたんだ!もちろん以前からも普通に予習復習もやってましたよ!?
なのに・・・!なのに・・・!欠点だなんて!!!


・・・ふぅ
いや話の方向が星の彼方に飛んでしまいましたね
その悪魔が言うには、やっぱり俺の不幸が強すぎて、そのせいでバランスが崩れるから俺の不幸を軽減してくれるそうなのだ
不幸にも規定事項と予想外の不幸があるらしく、予想外の不幸だけ俺から遠ざけてくれるそうだ
・・・しかぁし!規定事項の不幸は普通にスルー!多分何があろうと傍観しやがる!

・・・まぁそんなこんなで俺達は学校に向かって坂を登っているワケであったとさっ!
あらすじ終わり!!















「・・・なぁルキィ」
「なんっすか?」
「一つ聞いていいか?」
「ほいほい」
「なんで俺、こんなボロボロなんだ?」
「それは朝から不幸続きだからっす♪」

俺は朝から学校まで中腹にあたる坂道をそこらへんで拾った木の枝を衝いてよろよろと歩いている
なにが遭ったかと言うと

朝一番の空き缶脳天直撃から始まり
なぜかいつも会ってしまう大型犬に噛まれ、走行中のバイクのバックミラーに鞄が引っかかり、ずっこけて。
更にはヤーさん系のスキンヘッドの人と目が合い
追っかけられる
・・・おかしいよな?目が合っただけだぜ!?
なんか呪いでも罹ってるのか!?
教会行ったら祓ってくれる!?

「ルキィ・・・」
「暗いっすねぇ、モテないっすよ?」
うっせぇ
「お前の仕事って俺を不幸から守る事じゃなかったっけ?」
「そっすよ〜」
「んじゃ、なんで見てるだけなんだ・・・?」
「いっいやぁ、規定事項なので手を出しちゃダメなんっすよぉ」
「・・・俺は素でこんな不幸が続いているのか?」
「さっすが、日本不幸チャンピオン!!」
「変な称号をつけるな!!!」

クソっ、今日はなんだかいつもより不幸の度合いがエグいぞ・・・?
なんて思ってたら心でも読まれたように
「あなたは昨日から不幸力場の濃度が急激に上がってるっす
こうなる事を予測されてっ、アタシが着たんっすよぉ〜」
「そんな朝の占いランキング感覚でほいほい上がるもんなのか?その不幸力場とやらはー」
ボロボロの眼鏡が鼻のちょい上あたりまで落ちてくる
そしたら説明大好きの悪魔少女は

「いっやぁ〜、本当は上がるとしても、もっとゆるやかぁぁぁっに上がるんっすけど
あなたの場合一瞬で、例えるならアメリカ牛肉が高くなって豚肉が飛ぶように売れる感じにあなたの不幸力場も上がったのっすよ〜」
「解かりにくい例えだな」
「文句を言うなっす、どこぞの芸人じゃないんっすから一瞬で皆が笑い出す様な例えが出てくるワケないっす」
「皆って誰だよ」
「だっ黙れっす」

揚げ足を取られて動じた悪魔を見ると、普通の人間と大差ないように見える
「っあ!」
「なんだいきなり大声だして」
「学校っす!」
いつの間にかすぐ近くまで着ていたようだ、坂を登り終えた所に校門が見える
「まぁ学校だわな」
別になんてことはない、普通の学校
「大変っすよ!」
「なにぃ?」
悪魔が大変だなんてウチの高校で何があるんだ・・・?
ちょっと顔が真面目になり、ルキィの紫の眼を見る

「お弁当がないっす!!!」
「帰れ」









「はぁ・・・」
今日は疲れた、既に一日の終わり分の疲労が全身を覆っている
教室の自席に腕枕をしてうずくまる
「どっした高士」
隣の席だから嫌でもため息が聞こえるのだろう、悪いな
「あぁクラスメ・・・いや田中」
「今さ、昨日と同じ過ちを犯そうとしてなかったか・・・?
まぁいい、どうした高士、いつもに増して元気が無いな」

まさか悪魔が憑いた!っなんて言えないしな・・・悪魔は現在

「トイレっすーーー!」

とか言って文字通り飛んで行ったしなぁ、誰かに見られたら悪魔じゃなくて花子さんって言われるぞ

「いや・・・最近死相って言うか不幸が増えて頭を悩ませる種が増えて・・・」
「相変わらずだな・・・
っま今日は普通の授業だ、これ以上疲れる事もないだろう、よかったな」
「・・・そうだよなっ、欠点とは言えテストは終わったんだ
ちょっとくらい気持ちを楽にしても罰はあたらないよな!」
「おう!俺も今日は爆睡だぜ!」
二人でガッツポーズ

田中・・・つい名前を忘れちまうがお前はいい奴だ
今日はゆっくりしよう・・・







―――甘かった

1時間目  歴史

「え〜このように〜織田信長は銃を日本で始めて戦に用いて・・・」

「へぇ!おだのぶながって凄いんっすね!」
「(うるさい・・・)」
俺の席の横にある窓際に座りながら歴史の話を熱心に聞く悪魔
それだけならいいのだが先生の話にイチイチ反応するのでとてもうるさい

「銃を有効に使い、当時無敵と言われた騎馬隊を打ち破り・・・」
「わぁ!かっこいいっすねぇ!」
「(集中できん・・・)」
目を輝かせて授業を聞いているが、耳元でギャーギャー言われては敵わん
俺はノートを1ページ音を経てない様に千切って文字を書く


ツンツン
前みたく鳩尾パンチが来ないように慎重に呼びかける
窓際に座ってるので少し段差があり、ちょうど膝らへんをノートでつつく

「?  なんすかぁ?」
目を丸くする悪魔
そいつに文字を見せる

[静かにしろ!勉強ができぬ!]

「ぇえ?いいじゃないっすか〜、とっても面白いっすよ♪」
グットスマイル
じゃなくて
もう一枚ノートを破り、乱雑に文字を書く

[どうでもいいから静かにしろ!]

「そんなケチだと将来ハゲるっすよぉ?」

こいつに日本語は通じるのだろうか
もったいないがもう一枚破って文字を書き殴・・・

「こら渡草!なにしてるんだ!!」
「へ?」
「さっきからコソコソ、コソコソと!授業を聞く気あんのか!?」
スポーツ刈りの体格の良い社会先生は激怒している
「もっもちろんですよ!」
「あぁ!?お前今回のテストもギリギリだったろうが!」
「ア・・・いやそれは〜そのぉ」
「やる気あんのか!?」
「やる気あるんっすかぁ!?」
なぜか横からも声が飛んでくる・・・お前は違うだろ!!ってかお前のせいで俺は怒られてんだよ!

「聞いてるのか?!」
「いえす!」
「立っとけ!」
「っへ?!」





今時さぁ・・・廊下で立つなんて経験、一体何人の高校生が体験してるのだろうな

「へぇ!おだのぶながさん凄いっす!!」
教室から聞こえる大きな声

・・・呪ってやる





2、3時間目の数学国語も同じように叫びやがったが、人間って素晴らしい
どんな状況でも対応できるんだなぁ・・・
俺はノートの切れ端で作った簡易耳栓で、ある程度平和に過ごした
勿論完全には予防できんし、先生の話も聞こえなくなるが、そこは集中力でカバーさ
ノートをしっかり移して、少し聞こえるルキィの大声は無視!

完璧だ




しかし人生は思ったより上手くはいかないものであって

「よぅし!今日はここまでだ!しっかりと頭に入れておけ!!」
社会の先生のクローンのようなスポーツ刈りで体格の良い国語教師は豪快に出て行った

「・・・さてルキィ」
「なんっすかぁ?」
女子がクラスから足早に出て行く

「とりあいずクラスから出てけ」
「な!?ひどいっすよ!いたいけな少女を秋の寒空に放り出すんっすか!?
鬼ー!悪魔ー!死神ー!」
いたいけな少女?悪魔?
ツッコミ所は満載だが時間がない

「いいかルキィ、忠告だ。急いでどっか行け」
回りに聞こえないように小声で忠告する
「ヤダーーーっす!アタシにはちゃんと仕事があって―――」
「お〜い高士ー、早く着替えろよー」
「おっおう」
遅かったか・・・
「っへ?っへぇ?」
焦る悪魔
「忠告はちゃんと聞けよ」

そう、次の授業は体育
男子は偶数の組へ、女子は奇数の組で着替える
ここは1年2組
偶数なので動く必要はない

「な!?」
悪魔の体が強張る
なぜなら次々と男子が服を脱ぎ始めるからだ
視界いっぱいに広がる男の園
そしてトランクスの山

「っひゃーーーーーー!?」
悪魔は大声を出して窓から飛ぼうとする
がしかし、慌てて透けるのを忘れたようで窓にガツンっとぶつかった

「いたぁ!?」
それでもめげずにもう一度、今度はぶつからずにふらふらと窓から出て行った

「・・・自業自得だな」 「う〜、ひどいっすよぉ・・・」
グラウンドのど真ん中で今にも泣き出しそうな悪魔
「だから忠告は聞けと言ったろう」
「だってだってだって〜、渡草高士の巧妙な罠だと思ったっすよぉ」
「俺が何時お前をハメタ」
むしろ俺がはめられている


「さて、俺も走るか」

俺は体操服、今日は100Mのタイムと野球だ
視界の向こうには男子や女子等が走ったり野球を楽しんでいたりしている
自由参加型なので適当にやっていいと、スポーツ刈りで体格の良い体育の先生は言っていた

「その前に・・・ルキィ」
「はいほい?」
「悪魔手帳には俺の走行を妨害するような事が書いてあるか?」
いつも測定とかしたら邪魔が入るんだ、ボールとか突風とかさ
ルキィは真っ黒の、右下部分に可愛いクマのイラストが載っている手帳を取り出す

「ん〜〜・・・おめでとっす!今回は何もないっすよぉ!」
「ぉお!クマ手帳に書いてあるなら大丈夫だな!」
「悪魔手帳っす!!」

ふふふ、これで予定外の不幸以外がなければ久しぶりにマトモなタイムを計れるって事か
「うし、行くか」
俺は眼鏡を外して

「田中〜」
「ん?どうしたー?」
「持っといてー」
「いきなり雑用か・・・?」
「まぁそう言うな」
「しゃぁねぇな、タイムは俺が計ってやるからさっさとしな」
「恩にきるぞ」
「すぐ忘れるくせに」

さて、がんばる・・・ん?
ルキィが俺の顔をマジマジ見ている
「・・・どうした?」
「いっやぁ、あなた眼鏡を外すと」
「な」
いきなりそんな事を言われるとは、少し虚をつかれた

「あんまり変わんないっすねぇ♪」
「・・・・ピキ」
「普通は眼鏡を外したら美形!ってのが相場っすよ!
なのにあなたは!全然普通じゃないっすか!!」
「うっせぇ!!!」
「どうした高士」
っあ!つい大声を出してしまった・・・
「なはははは♪」

コンチクショ

「田中!さっさと計るぞ!!」
「あっあぁ・・・」

測定場に早足で向かう



「位置についてー」
田中のやる気のなさそうな声はこの際気にしないでおこう

全身の神経をピンっとたてる、血液が足に集中するイメージを思い浮かべ
「ドンッ!!」

言葉と同時に体を思い切り動かす、急な運動にも準備体操をしっかりやったおかげで反動はなく
いいスタートが切れた


走る
走る
走る

1秒ほど前まで自分が居た場所は前を向いているので、もう見えなくなって
足の筋肉を限界まで動かして0,1秒でも早くなるように

「準備完了っす」

少し疲れるがどうせ100Mだ、疲れを無視してスピードを限界まであげる

「な!」
俺の前方からボールが飛んでくる
・・・顔面直撃コースに
くそう!!またこのオチかよ!!もっとひねれや!!
限界までスピードを上げた自分の足を急ブレーキなんて芸当は自分にはできなくて
「そのまま走って!」

後ろから声が聞こえる、この高くて元気を圧縮して打ち出す様な声を出すのは知り合いに一人しかいないわけで

「なにくそ!」
本能的に指示を聞き入れて足をMAXスピードまで動かした




「ぉお♪ちゃんと言う事聞いたっすねぇっ」
ぐらうんどのど真ん中でアタシは目を細めて、微調整が終わった悪魔銃をゆるやかに構え、タカシとボールの中心地点に標準を合わせる。位置の固定を済ませ・・・
そして二つがぶつかる寸前に

ドンッ!

悪魔と憑依してるタカシにしか聞こえない轟音を響かせ、1発の霊弾を撃った

「お仕事完了っす♪」






俺の視界からボールがいきなり消え、直撃の心配もないまま無事ゴールの線を走り抜けた

「久々にベストを計れた・・・」
「っお!高士タイム上がったなぁ!」
田中は俺に眼鏡を放り投げながら、ストップウォッチの数値を読む
前はこけたからな、たしか19秒だっけな。クラスビリタイム
「12、46秒だ!」
「ぉお!」
これは結構早い、高校大会の優勝が11秒台だから、結構なものだろう
「うっしゃぁ!」
久々に計れていい記録だとやっぱり嬉しいものだ
俺らしくもないのだが声を上げて喜んだ

「おめでとーーっす!」
空から飛んできたルキィは俺と合流する
「っぉ、ルキィ!さっきのでかい音はやっぱりお前なんだなっ!」
「ふふふ〜感謝するがいいっす!」

悪魔少女は腰に手を当ててVサインを繰り出す

「今回は感謝するぞ!」
「でも、走ったのはあなたの力っす、そこらへんはキチンと覚えとくっすよっ」

珍しくいい事を言いやがった・・・

「高士・・・、また独り言を・・・」
青ざめた田中
「しまた!」

嬉しくてつい、忘れてた・・・


―――言い訳も終わって次は野球!

野球部愛用の屋根つきベンチに座りながら、恐る恐る質問する
「ルキィ・・・手帳に俺の不幸は載ってるか??」
「なはははは・・・ふぁいとっす」
少し汗の滲んだ笑顔
・・・不幸が待っているってか・・・


眼鏡をベンチに置いてヘルメットを被り、鉄製バットを携え・・・
いざベースに立つ!

「ふふふ、高士・・・お前だからと言って手加減はせんぞよ・・・?」
「必要ないな・・・、全力できな・・・」
相手ピッチャーは田中。ああ見えて結構速い球を投げやがる

「おお〜熱いっすねぇ♪」
ルキィはベンチに座り、どっからか煎餅(せんべい)を取り出してパリパリ喰っている



一球目・・・・まずは様子見
二球目・・・・軽くバットを振り、ファール


田中と熱い視線を交し合う
このツーストライクからが俺の本領さ、データーは集まった
相手ピッチャーの目を見る。心を読むのもバッターの仕事の一つさ
田中の視線がど真ん中を見ている
大きく振りかぶり、白き球を投げた!

速いな・・・しかし、場所に目星がついていれば・・・
腰から重心を移動し

「(もらった・・・)」
白球のコースと俺の目が完全に重なった
自分の全体重を支えている足の前方に力を傾ける

っが、しかし

プツ

不吉な音が走る

その音と同じに下半身部分の力がバランスを崩した
そしてそのまま・・・靴紐が解けて俺はずっこけた

「そ・・・んな・・・」

「バッターアウト!」

ドラマのごとくグラウンドに散った



しかぁし、バッターは試合中3、4回位は出るのだ!
だるい守備をなんとか両者無失点で通り、今は5回表、ワンアウト
走者は1塁3塁
決めるぜ田中・・・!


「無様に破れた者が再挑戦に来たのか・・・」
「あれはコケタのだ!今からが本番だ!」
「まさに負け犬の台詞よのぉ・・・」
「だまれ!!」

くそ・・・このままでは雑魚キャラBで終わってしまう・・・
やるぜ!!


田中と目を合わせ、情報の読みあいを始める
こいつと熱い視線を合わせるのは一年に一回で十分だと言うのに

田中は体をゆっくり動かし、腕を大きく太陽の方に挙げ
足も限界まで太陽方面に挙げ・・・はしない

素早く体を動かし、田中の手から野球ボールが放たれた
その瞬間

「ぬわっ」

突風が巻き上がり、田中が慌てながら眼を拭いている

・・・ん?このパターンはいつもの俺なんだがな・・・不幸が移ってくれたのかな?

しかし既に力は込められていたようで、ボールは普段と変わりなく・・・いやむしろ早まって飛んできた



・・・俺の体へ





避けるという思考が働く前にボールは俺の脇腹にめり込み
ミシィっと嫌な音を立ててポトリと落ちた

「あちゃぁ・・・。予定通りっす」

「ぐをぉおおおおぉォオオおオオオお!?」

激痛



そして押し出し一点でチームの英雄的存在になった
・・・嬉しくない







そして回は進んで9回表ツーアウト満塁。点数は2対5
ここまでおいしく、緊張する舞台は中々ない
裏なら言う事なしだが、どっちにしても高校生活でこんな体験はあまりできるものじゃない
この高揚感いいねぇ・・・

「うぅ・・・」
「ん?どうしたルキィ」
小声でベンチで座ってる悪魔少女に声をかける

「いっやぁっす・・・見てておもしろそうだなぁ・・・って」

悪魔は野球をするのかしないのかは判らないが、気持ちは理解できる
「まぁ・・・今度キャッチボールでも付き合ってやるよ」
「・・・嫌っす♪」

何を言い出すこいつは

「今やりたいっす♪」
「いや、それはちょ―――」
「ごめんねっ。タカシ」
突然俺の口元を悪魔ハンドで押さえられ・・・


ドフッ!!!

「o;dbnvoizdsa!?」

いつかと同じ様に鳩尾に電撃が走った
声はでない、喉から出た音は全て脅威の悪魔ハンドにかき消されていく・・・
「おやすみぃっす〜」

最後に見えたのは・・・満面の悪魔だった・・・このあくまぁぁぁ









「ふふふ♪さてっとぉ!」
ごめんね。どーーーっしてもやりたかったのさ!
「ジュワッチ!」
アタシはタカシの体に潜り込んだ
「秘儀!憑依のじゅつーー!!」
タカシの体でVポーズ!  おもしろい・・・っす♪

「おーい高士ー、出番だぞ〜?何やってんだー?」
遠くから、くらすめいと君の声が聞こえる
「はーーーっい!今行くっすー!」
「っおーー!  (高士なんか感じ変わったなぁ)」

アタシはタカシの体でばっとを握る。
おもしろい感触だなぁ。思わず何かを破壊したくなる衝動が沸くっす
ばっとを肩に置きながら、ぐらうんどのベースに歩いていく

ホームに立ち
「たなかくーーっん!勝負っす!」
「な・・・口調を変えても俺の動揺は誘えんぞ!!」
「そんな気ないっす!
いざ!!真剣勝負っす!!!」

ばっとを見よう見真似で構えるっす
回りがザワザワと集中してこっちを見ている・・・っす・・・

「くらえ!田中スペシャル3号!!」


たなか君がぼーるを投げた



カッキーーーーン!!!


耳障りが良い鉄とぼーるのぶつかる音がグラウンドに響いたっす・・・。   っふ・・・











俺が目を覚ましたのは授業終了の挨拶の時だった
眼鏡は掛けている

記憶が無いので思い出そうと後頭部を眠気眼でポリポリ掻いていたら

「すげぇな!高士!」
「・・・っへ?」
「見直したぞ!」
「高士君ってすごいね!」
「高士・・・お前には負けたぜ・・・まさか田中スペシャルが・・・」
「・・・・・・・・・っは?」
「次も頼りにしてるぜ!」
「次もがんばってね!」
「次は覚えてろよ!田中スペシャル4号がお前を襲うぜ!」

まてまて、話が理解できないぞ、俺が何かやったのか?
「なぁ・・・俺なにかしたっけ??」


「なにいってるんだい!」
「高士君ってば田中君の球を一球目でホームランしたり」
「ぐふっ!」
田中がビクンと痙攣した
「田中の打ったホームランボールをフェンスによじ登ってアウトにしたり」
「がふっ!!」
田中が・・・もういいや
「「とにかく凄かった!」」
「あ・・・はははは」
俺が無意識の内に力を解放して・・・って違うな

「なっなぁ」
「「ん??」」
「俺なんか[っす〜]っとか言ってなかったか??」
「言ってたぞ」
「きゃっちぃっす〜!っとかねぇ」

あいつだ・・・さっきから姿が見えないと思ったら・・・
俺の・・・俺のキャラが・・・
田中と一緒にグラウンドに膝を落とした







「ルゥゥキィィィ!?」
「はっはいっす!」
悪魔少女は手を頭に当てて軍隊式敬礼をした、着替えが済んで今は屋上で説教タイム
ここなら大声出しても大丈夫だ

「俺の体使ったな?!」
「やっやだなぁ、何言い出すんですかもぉ〜」
目線をそらした
「ほほぉ・・・?それじゃぁ俺が意識の無い内に
[っす〜☆]っとか言ってスーパープレーを披露してたって言うのか!?」
「っあ、いやぁ・・・そのぉ〜、タカシが[☆]使うとなんか怖いっすよ♪」
「関係ないだろ!!!」
「ううぅ〜」
「全く、・・・まぁ今回だけは勘弁してやる」
・・・まぁこいつだって野球の一つぐらいやりたいだろうしな

「さっすがタカシ!だてに不幸の場慣れしてないっすね!」
不本意だがな










説教終わって、俺がMY席で旨い弁当に舌鼓をうっていると
「なぁ高士」
「ん?」
「今月ピンチなんだわっ」
「・・・またか?」
「たのむよぉー、その美味しそうな唐揚げ1個でいいからっさ!」
スッカリ立ち直った田中は手を両手に合わせて頼み込み攻撃、いただきますっじゃなくてオネダリだ

「しかたねぇなぁ・・・ほれ、米とおかずも半分やるよ」

弁当の蓋を使って半分恵んでやる
無駄に父さんの作った料理はうまいからな
ウチの父さん専業主夫
まぁどうでもいいか

「助かるぜ!」
「全く・・・」
喜怒哀楽の激しい奴だ・・・まぁ嫌いじゃないけどな

「あれ?」
「どうした」
「高士・・・お前の唐揚げ残り3個だよな?」
「ああ、そうだが」
俺はまだ唐揚げを1個も食ってない、最初に入ってたのは6個だ

「・・・それ・・・2個しかないぞ・・・?」
「なに!?」

弁当箱を急いで確認する
2個しかない・・・俺は別に落としてなんかいないぞ!?
高校七不思議!消えた唐揚げ!?

「はぐはぐ・・・」
「ん?」

この俺の机の下でもぞもぞ動く影は・・・
「おいしぃぃぃぃいっす♪」

ゲシッ

「っひゃ!?」
とりあいず背中を軽く蹴る、そのまま小声で田中に聞こえないように
「・・・お前、なにしてる?」
「お食事っす☆」

ゲシッ

「あがー!」
もう1発蹴る
「ど・う・し・て、俺の弁当を食っている?」
笑顔で質問
「いっいっやぁ♪体育の時食べた煎餅だけじゃたりなくてぇ」
「・・・太るぞ」
「っう!!」

途端に表情が苦しくなる
・・・こいつは全く。

「田中」
さっきから慌てたり何か言ってたがそこはスルーしてた
「なんだ??」
「おれ!旅に出るわ!!」
「っは!?」
弁当を担いで横に掛けてあった鞄から水筒を取って教室をでた
「あ!待つっす!」
ルキィもそれに続く





さっき雷オヤジばりの説教を飛ばした屋上に足を運んだ
回りに誰もいない事を確認し、端っこの影の部分で腰を落ち着ける


「・・・ほれ」
弁当をくれてやる
「ほぇ?いいんっすか??」
「俺はまだ腹空かしてる知り合いを見捨てるスキルは取得していない」
「ぉおおおお!見直したっすよ!!意外に男らしい所あったんっすねぇ!」
意外ってなんだ

「その代わりに」
「な!?親切に見せかけて交換条件だなんて外道のする事っすよ!!
この外道!ぼけ!あんぽんたん!!」
「人を外道にするな、お前が食っている間暇なのでよかったら悪魔世界の事でも聞かせてほしいだけだ。言えないなら構わん」
目の前にファンタジーの化身がいるのだ。かなり気になる

「あぁ〜いいっすよ」
あっさり快諾
俺って何のために暴言吐かれたのか・・・

ルキィはどこからか出した箸で米を少しとってオカズのヒジキを食べながら言った
「ぇえっと、悪魔界はほとんど人間の所と変わんないっす
飛んだりとかできるけど、素材の関係で擦りぬけたりできないっすし」
ルキィは一旦話を置いて米を口に入れて別のオカズを一緒に食べる
俺は水筒のお茶を飲みながら続きを待つ。どおりで擦りぬけミスったりするわけだ

「どっかの猫型ロボットみたいに秘密道具もないっす、
悪魔銃みたいに悪魔界の物を人間界に干渉させるのが精一杯っす」
「へぇ〜・・・」
興味深い話だ
ルキィは米を大量に口に含み、メインオカズの唐揚げを押し込んだ
「だふぇどぉ、まふぉうみひゃい」
「お茶飲め!」
自分のお茶を差し出す
「づもっふ」

一息で全部飲み干し

「っふぅ、スッキリ♪」
「全く・・・」
おれは頭を抑えた

「っま、続き続きっす♪」
「うむ」
「だけど魔法みたいなものは使えるんっすよ〜
さっきみたいに憑依したり・・・あわわっ殴っちゃダメっすよ
悪魔銃の弾も霊気とか魔力みたいな物で構成されてるっす
後は・・・飛ぶスピードとか身体能力を高めるとかぁ・・・」
聞いてて飽きないな、こういう話は結構好きだ

「っま、火を起こしたりはできないんっすけどね〜♪」
「なるほどー、非常におもしろかったぞ」
「お粗末様っす☆」

俺は水筒の蓋を開けて容器ごとそのまま飲んだ
悪魔情勢も見えてきたぞ
ほとんど人間と変わらない悪魔達のトップ側が代々伝わる占いみたいな物をしたり、管理したりするわけか
多分大人とかの仕事が人間界での行動になるわけっか
話を聞く限りじゃ、ちょっと不思議な日本って感じだしな

「んでもって悪魔界には悪魔学校ってのがあるんっす」
「・・・へぇ」
悪魔養成学校ってか?
「名前は悪魔養成学校っす」
すげぇピッタリだ

「悪魔養成学校では射撃訓練とか、魂ガイド講座とか、基本的な擦りぬけや武術訓練等をするっす
後は不幸バランスについての座学っす」
「最近の悪魔は武道派なんだな」
「はいっす・・・不幸事実を知って悪魔に暴力ふるったり、拉致しようとしたりする人が過去に何人かいたみたいだからっす」
ルキィは少し残念そうな物言いだ

「・・・まぁ人間ってのはそんなもんだろうな」
汚い人間も腐るほどいるし、パニックを起こせばそんな事をやる人もいるだろう。俺だって最初ルキィから手帳を奪ったワケだしな

「っま!辛気臭い話は置いといて!アタシって悪魔学校のトップで卒業したんっすよ〜♪」
「な!?信じらんねぇ?!」


―――


―――――――

―――――――――――――

現在俺はベットで睡魔を快く受け入れている所

っま、それからは結構良い感じに過ごせたワケだ
ルキィと悪魔界の話を聞いたり田中と宿題を写しあったり
悪魔少女は授業中疲れて眠っていた。窓ガラスに寄りかかり、爆睡している
。紫の髪で少しだけ顔が隠れている悪魔はちょっと可愛いかったりする

「っす〜・・・・っす〜・・・・」
非常におもしろい寝息。まぬけにも程がある



厄介種が封印中なのでスポーツ刈りで体格が良い英語の先生にも、
スポーツ刈りで体格が良い理科の先生にも怒られる事はなく

田中と喋ったり、休み時間にうたた寝したり・・・

学校が終わると、2時間の睡眠が終わって元気爆発のルキィと家に帰った

家の前に到着するとルキィは
「今日は楽しかったっす〜♪」
っと言い残して空の彼方に飛び、帰っていった
そのまま家に入って溜めたドラマを観賞して
親子三人でグラタン食って。その後暖かい風呂に入り。
俺は今日の復習と明日の予習をすませた


回想は終わって、ただいまベットの中で独り言
「今日は・・・疲れたけど、不幸じゃなかったな」
正確には不幸って感じる余裕が無かったのだろうが

まぁ・・・楽しかったかな?

久々にそう思えた今日、この日




俺はもっと他の事を考える前に、生傷が絶えなかったりで肉体的疲労が蓄積した結果


睡眠欲に身をゆだねた













小鳥が可愛い声で鳴く音が聞こえてきた
・・・朝だな

俺はいつもどおり身支度をすませ、時間丁度に家を出た

向こうの方で黒服の背中が見えてくる。昨日と同じ場所にルキィが立っていた

「っよ、ルキィ」
もう悪魔にも慣れたので背中越しに普通の挨拶

しかし返ってきたのは・・・想像とは少し違った

「おはようございます」
昨日とは比較にならない程、感情を伏せた声だ・・・。
声は間違いなくルキィなのだが、全然違う
更にルキィが振り返ると
その顔にはサングラスが掛けている

子供がグレてかけるような幼稚な物ではなく、黒服に驚く程よく似合った真っ黒のサングラスだった

「ルキィ?なんか悪い物でも食ったのか?」
「特に」
淡々っと、一瞬で答えられた
―――まるで俺と喋りたくないように


「ル・・・キィ?」
「なんでしょう」
機械の様な事務的口調で返される

「お前・・・どうしたんだ?なんかおかしいぞ?」
「何もありません」

朝の太陽がルキィの顔を照らす

サングラスが透けてルキィの瞳が見える
何も感じられない・・・、ただただ無感動な瞳

その無感動な瞳と俺の黒い眼を合わせてルキィは何も言わず
背を向けて俺の学校の方向へ歩いていった

何も感じ取れない背中、真っ黒の背中



わけがわからない
俺は自分の拳を握り締めてたまらず声上げた

「なんだってんだよ・・・!」

コメント

あqwせdrftgふじこl0p;
Fです。これでコメントかくの5回目デスネ。ってことはついに小説五つ目ですね〜(単位わからないんで)
五つといえばW(?)ですかね。まぁ五にまつわる話は腐るほどありますが感想書くのわすれそうなので書きましょう。ええ書きますとも(死
漫画や小説やアニメの伝統的な学園ライフですね〜クラス授業の野球とか。ネタは面白いです。
でもなんとなく流れが読まなくても予想できた部分があるのでそこは残念です。でも続編へのひっぱり方はいいとおもいます。後編期待してます〜

こんばんは。また来てしまいました。(笑)
中編もおもしろかったです!ルキィちゃんのボケ(?)と高士氏のツッコミシンクロ率が高くて。(笑)
後編も楽しみにしてます。

こんばんは。
今回もまたまた面白い作品ですね。
脳内願望人さんの作品は、小説等をの長文を読む事が苦手な私にも気軽読める作品ばかりです。
書くのは好きなんですけどね(苦笑)
今回もキャラクターの表情等がとても読み取りやすかったです。
後編、楽しみに待っております。

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来てよかった(^^)
たのしーですねぇ!
なんだか、どんどん、上手くなってませんか?小説。すごいですよ(@▽@)テンポのよさとか、尊敬しちゃいます!
気づけば幸せじゃん、タカシ。
田中、いい奴。でもルキィはいったいどうしちゃったのか…?
続き、どうなるか期待してます!!

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なんだかんだとコメント連投の芥子果です。
ルキィも主人公も、あとクラs……もとい田中君も、キャラが素晴らしいです。読んでいてニヤけっぱなしです。
最後まで読者を離さないこの展開の上手さ、見本にしたいくらいです。

どうも芥子果さま。
連続で読んでもらえるのは、書いてる身としては興味を惹くことができたってことで凄く嬉しいです。
乏しい知能を必死に働かせ、クラs・・・いえ、田中君が生まれました。主人公はなんだかんだで愛着あります。
芥様を離さずにできた小説が書けたってことが自慢になるかもです。ちなみに自分を見本にすると一貫性がなくなるので苦労してしまうかも・・・。

こんにちは。
中編も面白かったです。

ただ、100メートル走のくだりでいきなりルキィ視点に変わるのは微妙です。
あくまでも基本は「主人公の一人称視点」で統一した方が、
ここ一番での「憑依によるルキィ視点への変化」がより一層際立つと思います。

いつもどうもタンスにゴンザレス様。
楽しめてもらえたようで幸いです。時間の無駄使いと思われたら首吊りものですし。
的確な助言ありがとうございます。ちょこちょこと一球入魂の違いですね、もうちょっと試走してみます。
またのお越しをー!

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脳内願望人

脳内願望人

どうも変な場所に迷い込んでくださりありがとうございます。 小説サイトのつもりなので世の駄文を研究したい方や何か時間を使わないといけないけれど、何をすればいいかわからない方や暇な人はぜひお読みください。
ゆっくり読んでくれると嬉しいです。
あ、一応著作権は脳内願望人に帰ってくるってことで。え?盗む奴いない?
・・・ハハハ・・・。

そういえば、メッセンジャー始めました。メールは放置してますが、MSNのLiveなんとかでやってます。

nekomanma2226@yahoo.co.jp

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